• HOME
  • 役に立つ話
  • 対談:食品施設計画研究所 高橋 賢祐×株式会社CMS折谷営業統括
対談食品施設計画研究所 高橋 賢祐×株式会社CMS折谷営業統括

食品工場の金属製建築部材について

2022,12,18

 

高橋:
本日は、食品工場向けの金属製品を製造している株式会社CMSの折谷営業統括に来ていただきました。
早速ですが、食品工場で御社が扱っている商品は排水溝や幅木などが有りますが、それらが食品工場にとってどの部分が重要なのか等を聞かせください。宜しくお願いします。
折谷:
始めに弊社の概要からお話しさせて頂きます。
2003年にCMSを設立しました。その当時はまだ食品工場に特化した建築部材が無く、食品工場の現場からのアドバイスをもらい、幅木や排水溝やウォールガードなど、幾つかの製品を作り販売することでスタートしました。
高橋:
そう、確かに食品工場に特化した物がなく困っていましたので作ってもらって助かりました。

食品工場の現場の声から生まれたステンレスを使用した巾木の開発

高橋:
何故ステンレスに拘ったのですか。
折谷:
その当時、ステンレス幅木の製品は無く、大半がアルミか樹脂製でした。
しかし、アルミや樹脂は表面が削られ、異物混入のおそれがあると考え、又、耐食性もステンレスがすぐれていることからステンレス幅木の製品化を進めていきました。幅木を開発するに当たりステンレスではトップ企業の日新製鋼さまの協力を受けることもできました。
高橋:
私も開発に参加していたので覚えています。製品の形状を決めるに当たり、今では当たり前になっている幅木にRを付け且つ、推奨されている半径が40㎜も採用しようと言うことになったと思います。今でも他社の製品で4ORは少ないですよね。
折谷:
はい。サイズについては高橋所長をはじめ、食品工場の現場の声から生まれました。

間仕切り壁の土台を作る先付け幅木工法を考案し、特許も取得

先付け幅木も現場からのご要望があったことが開発のきっかけです。
高橋:
メーカーとして実際に施行した経験から特徴等を教えてください。
折谷:
先付け幅木の目的は、止水性、作業室の洗浄時や製造時に床に水をまく場合、ドライな隣の部屋に水が浸透することを防ぐことや壁が床に直接触れると壁の底が腐食します。それを防ぐことが目的となります。
高橋:
確かに他社の工場を見学したときに廊下の間仕切り壁の下から水がしみだしているのをみて、それを止めるためにコーキングをベタベタ塗り、又それがカビているのをみて先付け幅木というものの開発をお願いしました。
実際の効果はどうですか。
折谷:
IFF(食品施設計画研究所)さんの設計された工場に採用され目的通りの効果はありました。
ただ、残念なことに、それなりに金額が掛かるため、施工会社に工事金額優先で依頼されている場合、なかなか採用されるのは難しいのが現状です。
高橋:
設計施工の場合、工場側は施工会社に使用部資材はお任せすると思います。
直接工場側に売り込んで行く必要があるのでは?
折谷:
一度使用してもらった工場は、工場側から施工者に使用するよう指示してもらっています。

台車や台車に乗せた荷物から食品工場の壁を守る保護材ウォールガード

高橋:
ウォールガードについて聞かせてください。
折谷:
ウォールガードは台車や台車に乗せた荷物から壁を守る為に取り付ける保護材です。
高橋:
やはり他の工場で多く見かけるのは、病院の廊下に使用しているストレッチャーガードやコンクリートで30㎝程度の腰壁ですが、どちらも問題が多いと思います。
折谷:
弊社のウォールガードは様々な台車の高さに対応出来る大きさになっています。
台車からはみ出たものによる壁の損傷を防ぐ為に、厚さも50ミリにしています。
又、接触面はステンレス板を採用の為、本体は丈夫なアルミ押し出し成型です。取付方法も、必要に応じ設置出来、取り外しも可能な方法を採用しています。
この製品は、コストパホーマンスが良く簡便なため様々な工場で採用されています。

食品工場に特化したステンレスを使用した金属製品

高橋:
その他の製品も簡単に説明してください。
折谷:
ステンレス製の排水溝も形状に特徴があり設置もユニット化されています。
引き戸の引き込み時の扉の保護を目的としたステンレス製のガードパイプや扉の枠に台車等が当たらないように建てるガードポストも製作しています。
ガードポストは固定用のボルトが見える製品とは違い、円筒形のネジが切られている固定用の台座自体の中にボルトが設置されています。すっきりしていますよ。
高橋:
入場時に入場手順として手を洗いますが、それに使用するシンクも製作している様ですね。
折谷:
はい、サニタリーシンクの名称で製品化しています。特徴はシンクの形状が外科手術の医師が使用する手洗いシンクと同じで洗い水が跳ね返らない形状にしてあります。その他、ハンドドライヤーの設置位置など色々と工夫しています。
高橋:
我々食品工場専門に設計している者にとってかゆいところに手が届くような建築資材がある事は大変助かります。
折谷:
紹介した製品以外、要望に応じてステンレスを使用した金属製品の製作依頼もうけていますのでご相談ください。
高橋:
本日はありがとうございました。
最後に、このブログを見て頂いた工場関係の方々へ、興味がありましたらCMSのHPでこれら製品の詳細をご確認ください。

株式会社CMSホームページはこちら

他の対談をみる