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対談食品施設計画研究所 高橋 賢祐×株式会社ユニフロー川崎様

食品工場用の扉として求められる性能

2023,1,18

 

スーパーや食品工場に向けた各種扉を製造販売している株式会社ユニフローの川崎様に本日はお話しをお聴きします。
宜しくお願い致します。

それでは御社の概要をお話ください。

 

スウィングドアーといえばユニフロー。でも始まりは?

川崎:
私どもユニフローの創業は1965年になります。創業者はアメリカの製氷機を輸入し始めて国内で販売したのが始まりと聞いております。
その関係で冷やす方に係わる業界との繋がりが増え、関連する商品の販売を行う中でスウィングドアーを取り扱うことになりました。
販売開始後、アメリカのメーカーの特許が切れたことから日本国内に工場を建設し本格的に製造販売を始めました。
それ以降開口部の製品の開発を行い今日のラインナップになりました。
高橋:
確かにユニフローと言えばスウィングドアーと多くの方が認識していると思います。
ユニフロー以外にはメーカーは無いのでしょうか?
川崎:
特殊な扉の為、現在は弊社以外は2社と認識しております。
高橋:
ユニフローのスウィングドアーの特色は?
川崎:
当初はアメリカの仕様でしたが日本のユーザーに合わせた対応が可能になったことと、
何処よりも納期が短く出来ることが特色と考えております。
又、表面材や心材から付属材までバリエーションを多くし、様々なニーズに答えられるように努力しております。

 

食品工場用の扉として求められる性能

川崎:
食品工場用扉に求められている性能は、温度や湿度に対応すること又、食品安全安心の観点から衛生面の清掃性や非接触などを重視した製品を製造することにしております。
高橋:
具体的にはどのような対応となりますか。
川崎:
近年、食品製造室の多くは10℃~15℃の中温度帯で製造されることが多く、冷蔵庫扉ほどの断熱性能は必要ありませんが、保温性や隣室との温度差からの結露対策としてウレタンの心材、ペアガラス使用などの対策を講じております。
又、破損すると異物混入の可能性のあるガスケット材の改良等も行っております。

 

食品工場用その他製品

高橋:
スウィングドアー以外の食品工場要扉はありますか?
川崎:
スウィングドアー以外に引き戸、シートシャッター等、設置場所の用途に合った製品を揃えております。
高橋:
引き戸についてお聴きします。
開閉機構としてはハンガー扉の手動、自動、製鎖のみ自動など幾つかの種類がありますが御社の特徴を教えてください。
川崎:
引き戸に関して言えば、ハンガーレール収納以外、建具戸先の戸当りゴムの形状を改良することで壁面から出っ張る縦枠を取り止めることで清掃すべき箇所を減らす工夫をしてあります。

反対に閉鎖時の機密性を高めたセミエアタイトの引き戸や建築の専門的な話になりますが避難安全検証法で求められている防火設備戸も開発しています。

 

リニアモーターの採用

川崎:
又、自動開閉装置は、従来のチェーン駆動から自動車のスライド扉に利用されているリニアモーター方式を採用し、頻繁な開閉により摩耗する部品を無くし、チェーンの脱輪故障を防ぐ構造を採用しております。
高橋:
他社でもリニア方式の扉はありますか?
川崎:
冷蔵庫用はありますが、食品工場における常温、中温帯での利用は弊社のみと思います。

 

 

衝撃によるシートの外れは簡単に直せる

高橋:
シートシャッターも取り扱っていると思いますが、この分野の製品は幾つかの会社が先行していると思います。
その中で御社のこだわりはありますか。
川崎:
確かに弊社の取り組みは4番手ぐらいと思います。特徴としてはすべての機種に停電時のバックアップ電源が取り付けられる構造としております。
又、製品の規格としては大開口から小開口まで対応させております。
高橋:
人や物がぶつかり、シートのパイプ心材がレールから外れているのを見かけますが、御社の場合の対処方法に特色はありますか?
川崎:
外部用の製品には外れたパイプをレールに戻すだけで復旧し、内部用は一度巻き上げた後、巻き下ろすと自動で復帰する方法を採用しております。

 

シートの色論争の行方は

高橋:
今日は面白い実験データーを持参してもらいました。
長年シートの色による優れた忌避効果はオレンジか緑かとの論争があったように記憶しています。
川崎:
今日、それに関するデーターをお持ちしました。


このデーターをご覧頂ければおわかりの様にグリー色がオレンジ色より防虫性能が優れていると訳で刃内事がおわかりになるはずです。

 

建具部材による異物混入防止に取り組んでいます

高橋:
食品工場で使用する建具だからこそ注意すべき製品の改良はありますか?
川崎:
すべての扉には機密性を高めるためにゴム上のパッキンを設置しています。それらがこすれ合うことで破損しその結果異物として混入する事は充分考えられるため、取り付け方法、切れにくい材料の採用等、常に改良し、テストを繰り返し行い現在にいたっております。
又、ビスなど固定金物も検討を重ねております。
高橋:
最後になりますが、これから工場の改修、新築などを検討している工場関係者に対して開口部に設ける建具の選定等に関するアドバイスはありますか?
川崎:
ユニフローは様々な開口に対応出来る建具を用意し又、どのような要望にも答えられるような取り組みをしております。
是非、お声を掛けていただければお力になれると思います。
高橋:
本日はありがとうございました。これからも食品施設専門に設計している弊社からの細かな要望に応えていただければ幸いです。

株式会社ユニフローホームページ

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