ブログ食品工場設計重要ポイント1

食品工場床材の選定(耐久性、防滑性、補修の容易さ)

2023,7,20

 

床材に求められる性能

床材に求められる性能は製造環境によって異なりますが、おおむね耐熱・耐酸・耐アルカリ性・耐摩耗性です。
耐熱性は材料メ-カ-により様々ですが、目安となる境界温度は80~90℃と考えられます。
床材の種類は大別すると樹脂系の塗床材、セメント系の塗床材、石、タイル系床材、金属床材となります。
特に近年樹脂系の塗床材の進歩は目覚ましいものがあります。
取扱いメ-カ-も多く、専門知識無くして選択することは難しいと思われます。

耐久性が求められている床に関しては、安くて良いものも、早くて簡単なものも存在しない。

食品工場塗床の材質

床材の性能に影響する要素

床材の不具合の原因を床材そのものの性能にあると考える方が多いですが、
それは大きな間違いであります。不具合の原因を整理いたします。

①製造環境が要求している性能に対する床材選定ミスによる不具合
性能とのミスマッチであり、請負工事費が確定された設計施工の場合に
多く見られる。主な不具合の例は、色あせ、変形、剥離、破損、傷であります。

②床材の施工技術不足による不具合
床材メ-カ-と施工業者が別々の場合に起こる例が多く、施工技量不足に
よる。主な不具合の例は、コテむら、気泡、あばたであります。

③床材が求めている下地条件を満たさず施工した結果の不具合
十分な下地の乾燥、レイタンスの除去不足、凹凸の除去不足など、建築請負
業者の下地に対する管理不足による。主な不具合の例は、剥離、気泡、凹凸
勾配不良であります。
食品工場塗り床材樹脂の特性と性能

使用場所と床材の表面

防滑仕上・・・油・水洗いが多い床
平滑仕上・・・その他全般